
小学校受験に向けて、年中児・年少児から始めるべき準備は、ペーパー学習を本格化させることよりも、「受験の土台となる能力(非認知能力)と生活習慣」を築くことにあります。この時期にしか身につかない、心と体の準備が最も重要です。
年少児(3歳児クラス)から始めるべきこと
年少期は「集団生活の基礎」と「知的好奇心の芽生え」を育む時期です。
- 集団生活のルールと社会性を学ぶ
- 挨拶と返事の徹底: 誰に対しても自分から、きちんとした言葉で挨拶や返事ができる習慣をつけます。これは面接の基本です。
- 先生・お友達の話を聞く練習: 遊びや園生活の中で、「聞く姿勢」を身につけます。指示行動や行動観察の基礎となります。
- 順番やルールを守る経験: 公園や遊びの中で、他者と協調し、ルールを守って遊ぶ経験を重ねます。
- 巧緻性(こうちせい)と自立を促す
- 手先の器用さを育む: ハサミ、のり、クレヨン、折り紙などの道具を正しく使う練習をします。生活の中では、ボタン、ファスナー、ひも結びなど、**「自分でできること」**を増やします。
- 生活習慣の確立: 食事、排泄、着替え、整理整頓など、自分のことは自分でやる習慣を完璧に身につけます。
- 実体験と言葉の力を養う
- 五感を使った体験: 季節の行事、自然体験(水族館、動物園、キャンプなど)、料理や工作などを親子で一緒に行い、五感で感じたことを言葉にして表現する練習をします。
- 絵本の読み聞かせと対話: 豊富な語彙と物語の構成力を養うとともに、「なぜ?どうして?」という知的好奇心を引き出します。
年中児(4歳児クラス)から始めるべきこと
年中期は「思考の土台作り」と「自律性の確立」を重点的に行い、年長での本格的な受験勉強に備えます。
- 思考力の基礎を構築する
- 図形・量の概念: 具体物(積み木、ブロックなど)を使って、図形の構成、分割、重ね合わせや、量の比較、分類などの概念を遊びを通して身につけます。
- 簡単なペーパーの導入: 集中力を持続させる練習として、10〜15分程度の短い時間で、楽しみながらできる幼児教育の教材(迷路、間違い探し、仲間集めなど)を導入します。
- 記憶力の強化: 絵カードや物語の記憶など、聞くこと・見たことを正確に覚える練習を始めます。
- 自律性と自己表現力の向上
- 指示理解と行動の訓練: 先生や親の指示を一度で聞き取り、最後までやり遂げる力を養います。指示を出す際は、具体的に、論理的に話すことを心がけます。
- 自分の考えを表現する: 出来事や気持ちを、理由や根拠を含めて論理的に説明する練習をします。これは面接での受け答えの核心です。
- 運動能力の基礎: マット運動、ボール投げ、スキップなど、様々な運動を通じて体の使い方を学びます。これは、行動観察の土台となります。
- 受験準備としての具体的な行動
- 幼児教室の検討・通室開始: 年中の後半(秋〜冬)から、受験専門の幼児教室や知育教室に通い始め、集団での学習や指導に慣れていきます。
- 志望校の研究開始: 親は、学校説明会や公開行事に参加し、志望校の教育理念を具体的に理解し、家庭の教育方針と照らし合わせる準備を始めます。
年少・年中の期間は、受験のための訓練ではなく、学びに向かう力と親子の絆を深める期間と捉えましょう。
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この記事では、東京都渋谷区、東京都文京区、愛知県名古屋市で幼児教室を運営するジュニアクラブが、有名私立校への合格体験談を基にまとめお伝えしています。
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