小学校受験は、子どもがまだ幼い分、どうしても親の負担や責任が大きくなり、親子関係がギクシャクしやすい時期です。
しかし、捉え方ひとつで、この経験は**「親子の絆を一生モノにする素晴らしい機会」**にもなり得ます。
親子関係を良好に保ち、むしろ深めながら受験を乗り切るためのポイントを、マインドセット(心構え)と具体的なアクションに分けて整理しました。
- 心構え:受験は「子どもの成長」のための手段
まず、親御さん自身の心の持ちようを少し変えるだけで、子どもへの接し方が変わります。
- 「合格」ではなく「成長」をゴールにする
- 合格は結果であって、目的ではありません。目的は「子どもが学びの楽しさを知ること」や「最後までやり抜く力をつけること」です。「今日もこれができるようになったね!」というプロセスの称賛を最優先にしましょう。
- 子どもは「親の鏡」ではなく「一人の人格」
- 子ができない=親の恥、と思わないことが大切です。「なんでできないの?」ではなく、「この子にはまだこの伝え方が早かったのかな?」「どう工夫すれば伝わるかな?」と、矢印を自分(親の教え方)に向けてみてください。
- 「一緒に冒険するチーム」と考える
- 親が監督で子が選手という上下関係ではなく、「一緒に高い山を登るパートナー」と考えましょう。困難があったら「これ、どうやって乗り越えようか?」と子どもに相談するくらいのスタンスが、信頼関係を生みます。
- 具体的なアクション:関係を壊さない工夫
日々の学習の中で、イライラをぶつけずに済むための具体的なテクニックです。
🛡️ 「叱る」と「教える」を分ける
- 問題が解けないのは「悪いこと」ではありません。「まだ知らないだけ」です。
- 解けない時に怒らないというルールを決めましょう。怒るのは「約束を破った時」や「他人に迷惑をかけた時」など、生活態度の面に限定します。
⏳ 「女優・男優」になる時間を決める
- 勉強時間の30分間だけは、どんなに腹が立ってもニコニコする「優しい先生役」を演じきると決めてみてください。「役作り」だと思うと、感情を少し客観視できます。
🔄 「サンドイッチ話法」で直す
- 指摘をする時は、ポジティブな言葉で挟みます。
- 「すごく丁寧に線が引けているね!」(肯定)
- 「ここはもう少し濃く塗るともっといいよ」(修正)
- 「うん、さっきよりずっと良くなった!」(再肯定)
- 親子の絆を深める「魔法の時間」
受験勉強以外の時間をどう過ごすかが、実は受験の結果にも、その後の親子関係にも大きく影響します。
❤️ 勉強終わりの「ハグ儀式」
- 勉強が終わったら、出来栄えに関わらず「今日もよく頑張ったね!」と必ずハグをします。
- 「勉強=親に怒られる時間」ではなく、「勉強=終われば親に認めてもらえる時間」という刷り込みを行いましょう。安心感が意欲を育てます。
🌳 実体験(季節・自然)を全力で楽しむ
- 小学校受験では「季節感」や「常識」が問われますが、これは机の上ではなく遊びの中で身につけるのが一番です。
- 公園でどんぐりを拾う、一緒に料理をする、行事を楽しむ。これらを「勉強のため」と思わず、**「親自身が楽しむ」**姿を見せてください。親が楽しそうだと、子どもは自然と興味を持ちます。
🛌 寝る前の「肯定タイム」
- 寝る前の5分間だけは、勉強の話や小言は一切禁止。
- 「今日、○○ができてかっこよかったよ」「あなたがいてくれてママ(パパ)は幸せだよ」と、存在そのものを承認する言葉をかけて眠りにつかせてあげてください。自己肯定感が育ち、精神が安定します。
⚠️ 親御さんのメンタルケアも重要です
親子関係が悪化する最大の原因は、親の余裕がなくなることです。
- 「6割できれば上等」と割り切る: 満点を目指さないでください。
- プロに頼る: どうしてもイライラして教えられない時は、家庭教師や個別の先生に「関係が悪くなりそうなので、勉強面はお任せしたい」と正直に頼りましょう。親は「勉強を教える役」から降りて、「応援団長」に徹するのも賢い戦略です。
小学校受験はゴールではなく、長い教育人生のスタート地点です。もし受験の結果がどうあれ、「あの時、お父さんやお母さんと一緒に頑張って楽しかったな」と子どもが思えるなら、それは大成功です。
お子さんの良いところを、今日一つ見つけて伝えてあげることから始めてみませんか?
ジュニアクラブでは、受験を見据えた指導を行うと同時に「人とのかかわり方」や「自分の意見を人に伝える」ことを大切にし、自己判断能力など瞬時の対応能力を身に付けていけるよう導いています。又、お父様・お母との連携も密に行っております。
ぜひ一度ご体験にお越しください。
ジュニアクラブ恵比寿教室