小学校受験という特殊な環境は、親子の絆を深める絶好の機会になる一方で、一歩間違えると子供の自己肯定感を著しく傷つけてしまう諸刃の剣でもあります。
「伸ばす親」と「つぶす親」の決定的な違いは、「結果(合格)を目的としているか」か、それとも「成長を目的としているか」という視点にあります。
- 子どもを「伸ばす親」の特徴
伸ばす親は、受験を「親子で楽しむ壮大なプロジェクト」と捉えています。
- 「できたこと」にフォーカスする 10問中3問しか正解できなくても、「この3問は完璧だったね!どうやって解いたの?」とプロセスを褒め、自信を植え付けます。
- 知的好奇心を刺激する ペーパー上の問題を、日常生活(料理、買い物、散歩)に落とし込んで教えます。「お皿を3枚並べて」といった実体験を伴う学びを提供できる親です。
- 「待てる」心の余裕がある 子供が考え込んでいるとき、口を出さずに見守ります。自分で答えにたどり着いた時の「快感」を知っている子は、自走するようになります。
- 不合格すら「通過点」と捉えている 「どこにご縁があっても、この1年間の頑張りは一生の宝物になる」というどっしりとした構えが、子供に安心感を与えます。
- 子どもを「つぶす親」の特徴
つぶす親は、無意識のうちに自分のプライドや不安を子供に投影してしまいます。
- 正答率に一喜一憂する 「なんでこんな簡単なことができないの!」「さっきも言ったでしょ!」という感情的な叱責は、子供の思考をフリーズさせます。
- 他人(お教室の友達)と比較する 「〇〇ちゃんはもうあんなにできるのに」という言葉は、子供にとって「ありのままの自分では愛されない」という恐怖に変わります。
- 生活のすべてを受験に捧げてしまう 遊びや睡眠時間を削ってまでペーパーを詰め込むと、子供の「学びへの意欲」そのものが枯渇してしまいます。
- 「合格=成功、不合格=失敗」という極端な思考 親の悲壮感は子供に伝染します。不合格を恐れるあまり、子供は「失敗を隠す」「顔色をうかがう」ようになります。
伸ばすための「マインドセット」
もし今、ついイライラしてしまう自分に自己嫌悪を感じているなら、まずはこう考えてみてください。
「5歳や6歳の子が、机に向かって問題を解こうとしていること自体が奇跡的にすごいこと」
小学校受験の本当のゴールは、志望校の門をくぐることではありません。「自分は頑張ればできるんだ」「学ぶことは楽しいんだ」という感覚を持って、小学校生活をスタートさせることです。
今の学習状況や、ついお子さんに言ってしまう「口癖」などはありませんか?
「つぶす親」の言葉には、共通して「否定」「比較」「強制」が含まれています。これらを「共感」「具体性」「未来への提案」に変換するのが、伸ばす親のテクニックです。
よくあるNGワードを、ポジティブな「魔法の言葉」に言い換えてみましょう。
- できないことを責める言葉
もっとも子供のやる気を削ぐ言葉です。これを「努力の過程」に注目する言葉に変えます。
つぶす口癖(NG) | 伸ばす言い換え(OK) |
「なんでできないの!」 | 「どこまでわかった?一緒に考えてみよう」 |
「さっきも教えたでしょ!」 | 「もう一度確認してみよう。次はきっとコツがつかめるよ」 |
「早くしなさい!」 | 「あと5分で終わらせるのと、どっちがカッコいいかな?」 |
- ポイント: 「なぜ(Why)」で追い詰めず、「どうすれば(How)」に視点を向けさせます。
- 他人と比較する言葉
子供の自尊心を破壊します。比較対象を「過去の本人」に変えるのが鉄則です。
つぶす口癖(NG) | 伸ばす言い換え(OK) |
「〇〇ちゃんはできてるのに」 | 「昨日の自分より、線がまっすぐ引けるようになったね!」 |
「お友達に負けて恥ずかしくないの?」 | 「あなたが一生懸命取り組む姿、お父さんは大好きだよ」 |
- ポイント: 縦の比較(過去と現在)をすることで、成長を実感させます。
- 条件付きの愛情や脅し
受験を「親を喜ばせるための苦行」にしてしまいます。
つぶす口癖(NG) | 伸ばす言い換え(OK) |
「合格しないと1年生になれないよ」 | 「頑張った分だけ、楽しい小学校生活が待ってるよ」 |
「できないならもうやめなさい!」 | 「少し休憩して、チョコレート食べてから再挑戦しようか」 |
- ポイント: 脅しは「短期的な服従」しか生みません。ワクワクする未来を見せてあげましょう。
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